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千の魔剣と盾の乙女 13巻 感想





『君は生まれながらに、そうするべき運命を背負っていたわけではない。私と君の出会いは偶然だった。だが、君はやった。己の意思でやらなければならないから、やったのではなく、やろうと思ってやったのだ』


前巻まででラスボス戦が終わり、いよいよロック達の、ロック達のためだけの、最後の旅が始まる……と思っていたら、エリシアを失って自暴自棄になっているロックの描写が描かれる。この展開には、多少の意外感があった。これまでのテンションで最後まで駆け抜けるのだろうと思っていた人は、私だけではないのでは。もしかしたら、肩透かしのように感じてしまった人もいるかもしれない。

ただ、私がこのシリーズを13冊も読み続けてきたのは、こういう地味な描写を欠かさずに積み重ねてきたからだ。このシリーズはよくできているが、全体的に見れば、結構地味で、それほどに目新しいことはしていない。ヒロインを救うためのマジックアイテムを探すという展開は、RPG的には非常に妥当なもので、それを見つけるのに手間取るというのも、よくある展開である。それを、物語ラストに至ってもダイジェストにしてしまわない感覚がよい。凹んだ主人公が再起するまでの過程という、人によってはあまり執筆意欲が沸かなさそうなパートでも、きっちりと描いている姿勢は好ましい。人によっては尺稼ぎ、蛇足と感じるかもしれないが、私は今回のエピソードが存在する意義はきっとあると思っている。

恐れることなどなかった。自分を信じて、ともに歩んでくれる者がいるのだから。
疲れきっていたのは間違いない。だが、もう前を向けるはずだ。
立ち上がり、歩き出さなければいけない。
――明日は必ず来る。いや……。
こちらから向かうのだ。考えて、選んだ明日をつかむために。


ここの描写が力強くてとても好き。
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