スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2011年 下半期まとめ

 前回に引き続き2011年下半期の活動をまとめてみます。
 以下長文となりますので、時間がある方は暇つぶしにお付き合いください。


続きを読む

スポンサーサイト

ボックス! 上下巻 感想

 太田出版から発売中の『ボックス!』の感想です。著者は百田尚樹。永遠の0がかなり面白かったので、他の作品にも興味が湧いて購入しました。

 内容。勉強しかできない、スポーツオンチのいじめられっ子が、周囲を見返してやるべくとボクシングで強くなろうとする話。永遠の0が戦後小説だったのに対し、今作はスポーツ小説です。まるで正反対のジャンルのようですが、振り返ってみれば永遠の0も人間ドラマを主軸においた作品でしたし、そこまで方向性が違うってほどでもない。実に王道な展開で、いわゆるお約束も多分に含まれていますが、全く退屈さを感じさせられることがなく、ベタでつまらない作品だと切って捨てられないだけのリアリティがありました。また、私はボクシングへの知識がほぼ皆無で、ルールなんかも全く知らなかったのですが、作中でわかりやすくかつ丁寧にルール全般の説明がされており、初心者への配慮もきちんとされていますのでご安心を。説明文を全く苦に感じさせず読ませ、たとえ興味が無い分野の話でもすっと要旨を理解させる筆力は実に見事。
 ストーリーはスポ根といわれるジャンルに属する作品であり、学園ものらしく友情を絡ませつつも、基本的に王道の真っ只中を行きます。それでいて読者に古臭さやダサさを感じさせず、読者を熱く滾らせてくれました。これは作者の手腕のおかげと評価してよいかと。特訓や訓練のシーンなんて全く目新しいところはまったくありませんが、愚直なまでのまっすぐさのおかげで、読んでて退屈だとは思いませんでした。いつだって人が真剣に努力する姿は胸を打ちます。



 大筋については実際に読んで楽しんでもらうこととして、最後の試合について少しだけ書きます。下記はストーリーのネタバレになりますので要注意。



 最後の試合で木樽が稲村を倒なかったことに対し、後ろ向きな結論ではなく、倒せなくてむしろよかったのだ、という結論を出したことが、今作のもっとも非凡なところではないかと思っています。正直に言えば、最初は読んでて納得できなかった部分がありました。自分も運動ができない人間だったので、読んでる最中は、どちらかといえば運動神経抜群の鏑矢ではなく、いじめられっ子という境遇から意地と根性で這い上がった木樽のほうに心の天秤が傾いていました。それなのに、木樽はボクシングのモンスター、稲村に勝てなかった。最後の最後で負けた。やっぱり、努力家だった木樽じゃ最後は勝てないのか、結局最後は鏑矢なのか、とそんな悔しい気分になってしまったわけです。でも、実はそうじゃない。木樽に限らず、ボクシングに限らず、なんでも戦って試合に勝てばそれでいいのか。確かにボクシングは乱暴な側面が強く、実際野蛮なスポーツに見えるが(私は今でも野蛮だというだけは間違いないと思っています)、でも、やっぱりスポーツだということなのは間違いないんじゃないのか。別に、木樽はボクシングのプロでやっていこうとしてボクシングを始めたわけじゃありません。もちろん死ぬ気でやってたのは間違いないと確信していますが、そこまで賭けているわけでもないと思います。実際、木樽は勉強することを捨てず、ボクシングも学業も、きちんと両立しています。
 『実は、稲村には勝っちゃいけなかったんじゃないのか』。そう読者に感じさせる説得力ある展開が素晴らしいと思います。途中で出てくる軍鶏の話が演出として効いていました。頭が砕けても闘い続ける軍鶏。原始的で、だから美しく、取り付かれるような魅力がある。でもそれは一つのことだけに取り付かれ、他の全てを投げ出しているということに等しい。あくまで木樽がやっていたボクシングはスポーツでした。別に木樽は、本当の意味で己の全てを賭けてまで敵を叩きのめしたいわけじゃなかったはずです。木樽は自分の日常を投げ出していません。彼が勉強とボクシングを両立させていたことからもそのことがよくわかります。
 敗北感に浸らせるような終わらせ方にせず、最後に希望を持たせる展開にしているのが素晴らしい。木樽が勝てなかったことも、逆に鏑矢が勝ったことも、そして稲村が負けたことさえも、全てマイナスではなかった。これって学生からみれば、本当に明るく前向きで共感できる展開なのではないかと思います。

 以上。最後まで青春作品でした。王道という言葉がこれほどにふさわしく、しかも皮肉ではなく褒め言葉になる作品は相当珍しいと思います。

らんだむダンジョン 感想

 フリーゲーム らんだむダンジョンの感想です。ジャンルは(タイトル見ればなんとなくわかると思いますが)ダンジョン探索型RPG。

 ゲームの内容は超簡単。ただひたすらにダンジョンにもぐり、アイテムを拾いながらモンスターを倒してレベル上げしつつ、気が向いたらボスを倒したり倒さなかったりする。本当にこれだけ。シナリオというか、バックストーリーがあるにはありますが、基本的に主人公達がダンジョンにもぐるのは冒険目的だけなので、もっともらしいストーリーはないといっても差し支えありません。あえていえばダンジョンにもぐって最深部を目指すことが目的ってくらいですかね。ひたすら同じこと繰り返すだけですし、かなりやること/できることが限られていますが、しかしこれが面白いのなんの。私はこの村での生活だけで十分満足しましたし、あえて外の世界を探検して回りたいとは思いませんでした。この世界はだんじょん村とその近隣の村だけで十分成り立っていたと思います。主人公達もそんな生活を心から楽しんでおり、ある意味真っ当にロールプレイできたといえましょう。

 システムはポピュラーなものばかり採用されていて、特に奇をてらった要素は見当たりません。フィールドランはシンボルエンカウント方式のマス目移動タイプで、アイテム配置がランダム、出現するダンジョンマップがランダムという点はランスクエストと少し似てますかね。マップが2Dか3Dかくらい、って言ったらさすがに言いすぎか。2Dの強みで多少マップにバリエーションはありますが、ひたすらダンジョンにもぐり続けるという仕様状、結局何度も同じマップをみることになるので、やってるうちに多少見飽きてくるかもしれません。戦闘システムは既存のシステムと何ら変わらないコマンド選択タイプですね。MP消費系ですし、珍しい要素はゼロ。

 じゃあいったい何が魅力的なのかといえば。

 まずは魅力的なキャラクター。アホにみえて実はかなり狙ってやってんじゃないか?と計算ボケの疑いがある脳筋ファイターのアナンタ。精神低いせいで魔法でさくさく落とされたのはいい思い出です。普段一番普通の人なのに時々大暴走するところが魅力的な鈍足魔法使いのシズナ。シズナシリーズでアクセサリ枠が一個埋まっちゃうおかげで耐性を調整できず、よく状態異常にかかってるキャラでした。最初は使いどころがわからず持て余してばかりいたものの、終盤はまさしくトリックスターだったベネット。終盤は彼女いないとボス戦クリアなんて無理でした。所持スキルは悪くないものの、全般的にステータスが貧弱で最後まで微妙に使いづらかったアイ。とりあえずひたすらアイクスリーム作って悪童してオーラ張ってたイメージが強い。メインメンバーは3人+1人と今時のRPGからすればかなり少なめですが、私はこの仲良し4人組が好きだったので、この面子だけだと足りないなあ、と思ったことはありませんでした。もちろん、ゲストメンバーが追加されれば、それはそれで新鮮味があってよかったのも間違いありませんけど。今作は妖精さんを初めサブキャラもいい味を出しているやつらばっかりだったので。ちなみに、よく考えたら名前で軽くネタバレしてるキャラもいるんですが、私は途中まで全然気づかなかったので、きっと気づかない人は気づかないと思います。キャラがぴょんぴょんはねる演出は個人的にかなりツボでした。あれはかなり可愛い。軽快でテンポのよい会話文のおかげもあってほほえましさ倍増。アイテム入手で発生するミニイベントの膨大さ。これをみたいがためにひたすらダンジョンにもぐってアイテム収集していました。全アイテムイベント確認済み。どのイベントが好きとか言われも困るのでノーコメントです。全部好き。全アイテムに独自の説明文をつけてボケ倒す芸人魂を忘れてはいけません。豊富なパロディネタもさることながら、その中に少しずつ混ぜられてるオリジナルネタがいいアクセントになっていました。それに加え、アイテム取得時に表示されるテキストを一つ一つ作成した根気には頭が下がります。シリアスなものもあったり、ニヤリとさせられるものもあったり、好きでやってんだろうなあと思えるところが素晴らしい。戦闘時のテキストも同様。独特すぎるスキルのネーミングセンスと説明文、いちいち笑わせてくる攻撃時のテキスト、ザコ戦でもボス戦でもボケまくるキャラクターたち。コマンド選択のシステムでもいくらでもやりようがあるのだなあと感心したと同時に、お馬鹿な掛け合いを心行くまで堪能させてもらいました。宝くじシステム……は途中からあんまり使えなくなっちゃうのが残念でしたね。もらえるアイテムがしょぼくなっちゃってありがたみが薄れた。個人的には課金すれば課金するほどに理不尽なくらいクジ引けるようなシステムなんかがあってもよかったかなと思います。畑システムは作品のバランスを整えるのに重大な役割を担っていました。だんじょん探索の進行管理にも、ドーピング的な意味でも、ネタ会話的な意味でも。レベル制限のあるボス討伐は特段大きなメリットはないのにやたらと燃えました。月夜に響くノクターンのブレイブクリアもそうでしたが、レベル上限があると異常に燃えます。たぶん今作でも全部の敵を目標レベル以下で倒した、はず。最初は体性のこととか全く考えないでプレイしていたので、序盤ボスには全て敗北してましたが。もはや完全に自己満足プレイとしかいいようがありませんが、私は何事においても自己満足から得られる達成感に重点をおいているので、これに勝るものはありません。ボス戦といえばBGMもよかったですね。全て?フリーのもののようですが、ここぞというときにはシーンにあったBGMが流れていました。曲名がわからないのが残念。そして、これは結構意外だったんですが、何気に奥が深い世界観には驚かされました。後付もあるかもしれませんけど、馬鹿ばっかりやってるストーリーながら、いや阿呆なことばっかりやってるからこそ、シリアスなものとなっていました。ただし、そのバックボーンの大半はゲームをクリアしてからじゃないとわからないという面白い仕様になっています。最初に世界観説明をがばっとしてしまう作品が多い中で、珍しい試みだったと思います。情報を小出しにされることで、先が気になってどんどん進めたくなるし、世界観への好奇心も湧いてくるし、上手い具合に転ばされました。
 えっと、色々書きましたけど、やはり特に素晴らしいのは随所に製作者の熱意を感じられたってことですね。熱意なんて抽象的ですが、ゲームをプレイしたあとではそうとしか言いようがありません。文章から伝わってくればいいのですが。

 以上。総プレイ時間は実に72時間。アイテム収集率は91%、パーティー平均レベルは262。無理ゲータワーはダゴンの段階で全然倒せる気がしないので、完全攻略は諦めましたが、今後もちょくちょくプレイしていこうと思ってます、アイテムコンプするかどうかは別として。
 蛇足ですが、もしも製作者様が次作を同じ方向性で製作するのなら、今度は戦闘実績も保存されるようにしてもらいたいですね。ダメージ量とか、回復量とか、死亡回数とか、アイテム使用回数とか、敵エンカウント回数とか、技使用回数とか、階段下りた回数みたいなどうでもいい回数とか。あとやっぱりボスを何レベルで倒したとかも。これやると低レベルクリアが俄然熱くなると思うので。
プロフィール

SAIN455

Author:SAIN455
漫画、ラノベ、ゲームなどのネタバレ感想記事を書いています。ネタがあるときはコラムみたいなものも書きます。あとアマゾンアソシエイトに参加してます。以下定型文。「このブログはAmazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。